なぜそうなるか

FXの利益の税金は?国税庁のタックスアンサーは「取引の相手方」で扱いを2つに分けていました

所得税雑所得確定申告外貨預金

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FXで利益が出たとき、「税金は20%で決まり」と聞いたことがある方は多いと思います。

たしかに、そう書いてある解説はたくさんあります。

ただ、国税庁のタックスアンサーを読んでみたら、その扱いには前提が1つ付いていました。取引の相手方によって、税の扱いが2つに分かれて書かれていたんです。

そこで今回は、国税庁のタックスアンサー4本に書いてある文を、そのまま並べていきます♪

この記事でわかること
・FXの差益が「先物取引に係る雑所得等」になる条件
・税率は所得税15%(他に地方税5%)の申告分離課税
・復興特別所得税の率が令和9年分から変わること
・差損は他の所得と通算できないが、3年繰り越せる
・条件に当たらない取引は、一般的には雑所得の総合課税

FXの利益は、どの所得になるの?

FXの利益って、結局どの所得になるの?

条件に当たるFXなら「先物取引に係る雑所得等」です。他の所得と分けて、所得税15%(他に地方税5%)で課税されます。

国税庁のタックスアンサー No.1521 は、差益が出た場合の扱いから見ていきます。

他の所得と区分し、「先物取引に係る雑所得等」として、所得税15パーセント(他に地方税5パーセント)の税率で課税されます(申告分離課税)。

所得税15%と地方税5%を足すと20%です。——これは当方の計算です。よく聞く「20%」は、この2つを合わせた数字なんですね。

ただ、この文の前には条件が付いています。ここがいちばん大事なところです。

20%になるのは、どんなFX?

No.1521 が対象にしているのは、次のどちらかに当たる取引です。

「先物取引に係る雑所得等」になる取引
金融商品取引法上の「市場デリバティブ取引」
または「店頭デリバティブ取引」——ただし「第一種金融商品取引業者」または「登録金融機関」を相手方とする取引に限る

相手方に条件が付いています。

No.1522 の説明では、市場デリバティブ取引は金融商品市場において行う取引、店頭デリバティブ取引は金融商品市場によらないで行われる取引です。店頭のほうは、相手方が「第一種金融商品取引業者」か「登録金融機関」である場合に限られています。

つまり、どこを相手に取引したかで、この先の扱いが変わるということです。

ここまで読んで、自分の口座がどちらなのか気になった方もいると思います。

No.1521 自体は、個別の業者名を挙げていません。書いてあるのは、相手方の区分だけです。

口座を開いた先がどの区分で登録されているかは、その会社の書面で確かめることになります。

この記事でも、特定の会社がどちらに当たるかは書きません。当方は、それを確かめる資料をまだ引いていないからです。

条件に当たらない取引は、どうなるの?

No.1521 は、どちらにも当たらない取引にも触れています。

一般的には、雑所得として総合課税の対象となりますので、課税総所得金額に応じた税率(超過累進税率)で課税されます。

同じ「FXの差益」でも、扱いは2つ
・条件に当たる取引 → 先物取引に係る雑所得等(申告分離課税・所得税15%)
・条件に当たらない取引 → 一般的には雑所得(総合課税・超過累進税率)
総合課税は、ほかの所得と合算して税率が決まる形です。——所得が大きいほど率が上がる側になります。

「FXは20%」という言い方は、条件に当たる取引の話だった、ということですね。

復興特別所得税は、令和9年分から変わります

税率の話には、もう1つ付け足しがあります。No.1522 の注の文です。

平成25年から令和29年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(その年分の基準所得税額の2.1パーセント)を併せて申告・納付することになります。

そして、その続きです。

なお、令和9年分以後は、復興特別所得税額が、基準所得税額の1.1パーセントとなり、防衛特別所得税を、基準所得税額の1パーセントの税率で、所得税および復興特別所得税と併せて申告・納付することになります。

併せて申告・納付するもの
令和8年分まで 所得税+復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)
令和9年分以後 所得税+復興特別所得税(1.1%)+防衛特別所得税(1%)

率の足し方が、年分で変わります。いつの取引の申告なのかを見てから計算する必要がありますね。

損失が出た年は、どうなるの?

損をした年は、給料と差し引きできる?

できません。差し引けるのは、ほかの「先物取引に係る雑所得等」とだけです。

No.1522 の文は、こうです。

「先物取引に係る雑所得等」の金額の計算上生じた損失の金額は、他の「先物取引に係る雑所得等」の金額との損益の通算は可能ですが、先物取引に係る雑所得等以外の所得の金額との損益通算はできません。

そのかわり、引ききれなかった損失は繰り越せます。期間は、No.1523 によると翌年以後3年間です。

ただし、繰り越すには申告を続ける必要があります。No.1523 の手続きは3つです。
繰越控除を受けるための手続き(No.1523)
(1)損失が出た年分に、申告書付表と計算明細書を付けて確定申告書を出す
(2)その後も、連続して申告書付表を付けた確定申告書を出す
(3)控除を受ける年分に、申告書付表と計算明細書を付けた確定申告書を出す

損をした年こそ、申告が要る形です。——ここは見落としやすいところだと思います。

なお、条件に当たらない取引の損失は、No.1521 の説明では、雑所得の範囲内での通算は可能で、ほかの各種所得とは通算できず、「先物取引に係る雑所得等」とも通算できません。

会社員は、申告が要る?

給与所得者の場合は、No.1900 の条件を見ることになります。給与を1か所から受けていて全部が源泉徴収の対象なら、給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える人は、確定申告をしなければならないと書かれています。

No.1900 には「所得金額の合計金額に含まれない所得」として6つが並んでいます。上場株式等の配当、特定口座の源泉徴収選択口座での譲渡、特定公社債の利子、預貯金の利子などです。

その6つの中に、先物取引に係る雑所得等は並んでいません。

ここまでが、No.1900 に書いてあることです。ご自分の場合に申告が要るかどうかは、ほかの所得や控除によっても変わるので、所轄の税務署でご確認ください。

この記事で確認したこと

FXの利益の税金
・条件に当たるFXの差益は「先物取引に係る雑所得等」で、所得税15%(他に地方税5%)の申告分離課税
・条件は、市場デリバティブ取引か、第一種金融商品取引業者・登録金融機関を相手方とする店頭デリバティブ取引であること
・条件に当たらない取引は、一般的には雑所得として総合課税
・復興特別所得税は令和9年分から1.1%になり、防衛特別所得税1%が加わる
・損失は他の所得と通算できないが、申告を続ければ翌年以後3年間繰り越せる

「FXは20%」には、相手方の条件が付いていました。

よくある質問

税率の15%は、利益が大きくても変わりませんか

No.1521 と No.1522 には、所得税15パーセント(他に地方税5パーセント)とだけ書かれています。金額で率が変わるという記載は、この2本にはありませんでした。

計算明細書は、どこで手に入りますか

No.1522 の「手続き」の欄に、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」へのリンクがあります。確定申告書に添付しなければならない、と書かれています。

繰り越しは何年までですか

No.1523 の文言は「翌年以後3年間」です。古い年分の損失から順に差し引く、という順序も決まっています。

この整理が変わる条件


出典

ご自分の取引がどの区分に当たるかは、お取引の会社の書面か、所轄の税務署でご確認ください。


投資にかかる手数料・リスク等は、DMM.com証券のページ(https://fx.dmm.com/lp/nmktg/lp0907open/)で確かめてください。

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